こんにちは、Life&Career Designの榊原です。
本日は心理学者でありキャリアの理論家でもあるエドガーH.シャイン博士が開発した自分軸診断キャリア・アンカーを紹介いたします。
参考文献・出典:キャリア・アンカー
著者 エドガーH.シャイン 訳 金井嘉宏
この記事はこんな人におすすめ
- 転職・副業を考えているけど何から始めていいかわからない。
- 自分の今の仕事が合っていないと感じる。
- 仕事も私生活も忙しくてなんとなく将来が不安。
- 結婚や出産、子育てなどの転機にいる。
目次
キャリア・アンカーとは?
キャリア・アンカーとはあなたがどうしても犠牲にしたくない、動機や価値観について40個の質問に答えることで8つの指標に数値化されて目に見えて分かるというものです。
【アンカー=船の錨(いかり)】
就職や転職、その他の選択のなかでも「なんか合っていないな…」と感じたことはありませんか?
キャリアアンカーを用いて自分軸を明瞭に理解しておけば、そういった人生の選択・意思決定がもっと容易になり、より明瞭になります。
よく転職サイトなんかである適職診断と何が違うの?
キャリア・アンカーでは私生活も含めたたった一つの自分の大事なことを明確化するという考え方です。
(個人的にはランキングも見ます)
転職サイトなどでも最近は用いられるようになりましたが、仕事・私生活を含めて何を優先すると自分が納得いく選択になるかがわかります。
ただしこのキャリア・アンカーが明確になるのは35歳ごろと言われいています。
キャリア・アンカーの種類
キャリア・アンカーには次の8つのカテゴリーがあることがわかってきています。
①専門・職能別コンピタンス
②全般管理コンピタンス
③自律・独立
④保障・安定
⑤起業家的創造性
⑥奉仕・社会貢献
⑦純粋な挑戦
⑧生活様式
ここからは各カテゴリーの詳細を書籍の内容を参考に私の解釈を踏まえつつ分かりやすく解説していきます!
①専門・職能別コンピタンス
専門的な能力を仕事で発揮することに満足感を覚える人のことです。
エンジニアであれば特に設計に強い、営業であればセールス能力、製造現場マネージャーであればより複雑な向上を操業、財務アナリストであればより複雑な投資問題を扱うなどで充実感を覚えます。
これらの人々が他の分野の仕事に移されると満足感が低下し、中間管理職のようなゼネラルマネージャーになることは好みません。
コンピンタンスとは有能さや成果を生み出す能力のことですね!
ゼネラリストよりもスペシャリストとして能力を発揮したい人です。
②全般管理コンピタンス
(あまり多くはありませんが)管理職に本当になりたい人のことです。
経営管理そのものに関心を持ち、組織の階段を上り、責任ある地位につきたいという強い願望を抱いています。
その立場に立って組織全体の方針を決定し、自分の努力によって組織の成果を左右したいという願望をもっています。
出世や重い責任の仕事に重きを置き、高給を期待する人たちですね!
③自律・独立
どんな仕事に従事しているときでも自分のやり方、自分のペース、自分の納得する仕事の標準などに照らして物事を進めることを好みます。
フリーランスや独立というだけでなく、組織の中でも自律的な専門職や、大組織にいる場合も研究開発や営業拠点など比較的自立的に仕事ができるところに落ち着きます。
きめ細かく監督されることに耐えられず、自由度を失う昇進を断ることもよくあります。
ぼくも自律・独立が一番高いです!
今までのキャリアでも比較的自由が利く小規模な組織で、講師や営業など自律的に仕事ができる職種に就いていました。
④保障・安定
安全で確実と感じられ、将来の出来事を予測することができ、ゆったりとした気持ちで仕事ができることを最優先します。
定年までの終身雇用がしっかりしている組織、不況に強い業種(インフラ系など)、福利厚生が充実している会社を好みます。
行政機関や公共的な機関を好み、自分が組織と一体感を持つことで満足感を得ることができます。
高度な才能がある人は組織の高い位置に上り詰めることになりますが、そうでない場合はミドルマネージャー、それも無理なら仕事に打ち込むことはなくなっていきます。(いわゆる働かないおじさんというやつです)
⑤起業家的創造性
起業家だけではなく発明家や芸術家、組織の中でも新しい製品・サービスの開発、事業の再編などサービスの創造をしているひとです。
自律・独立との違いは例えば自分が新しい事業を起こすことをとにかく試してみたいという熱い思いに取りつかれるがあまり、特に創業期などは自律や安定を犠牲にする点です。
人生の早い時期からがむしゃらに夢を追いかけている人、表面に出て目立ち、世間から広く認められることを求める人も多いです。
創造する欲求が強い反面、飽きっぽい傾向もあります。
起業家だけでなく会社員をしながら不動産事業を設立しようとしている方も当てはまりますね。
⑥奉仕・社会貢献
自分の中心的な価値観を所属している組織や社会における政策に対して影響を与えることを求めており、なんらかのかたちで世の中をもっとよくしたいという欲求に基づいてキャリアを選択します。
医療、介護、社会福祉事業、教育、聖職など人を助ける専門職の方に多いですが、中にはそうでない方もいます。
金銭的な報酬よりも貢献度やより影響力のある仕事を望みます。
社会貢献というとボランティアをイメージしがちですが、それだけではなく所属している組織あるいは社会に対して自分の価値観に合う方向で影響を与える仕事をしたいという人です。
組織のなかで支持が得られないために影響力が発揮できない場合は、コンサルティングなどより自律的な方向に向かう場合もあります。
⑦純粋な挑戦
不可能と思えるような障害を克服すること、解決不能と思われてきた問題を解決すること、きわめて手ごわい相手に勝つことなど困難に立ち向かいたいひとたちです。
軍隊の戦士やプロの競争者(スポーツ・ゲームなど)、営業マンなどが代表的な職種です。
挑戦こそ唯一のテーマであり、自己を試す機会がないと退屈をします。
野心家な反面、自分と比較してさほど野心をもっていないと感じられる人たちとうまくやっていけず組織で孤立する場合もあります。
⑧生活様式
私的な生活と職業生活のバランスを取りながら、個人だけでなく家族のニーズもうまく統合し、自分の時間や都合に合わせた働き方を選択できることを望みます。
例えば出張や転勤は家族の状況の許す範囲に限定、必要であれば時短勤務を選択、育児休業やフレックスタイム、在宅勤務を望みます。
組織に対する勤務体系の期待も高いですが、むしろ組織が個人および家族を尊重してくれることを望みます。
昨今は時代の流れもあり単に安定というよりも、個人や家族などの私生活と仕事などの両方を充実させたいという方が増えています。
転勤や出張、進まないリモートワークなど組織と個人の在り方は今後の課題ですね。
転職・副業の前にやるべきこと
やみくもに行動することも個人的には好きですが、自分の価値観・強みを知ったうえで行動する方が実は近道となることが多いです。
価値観・強みを知る方法は診断や内省を通じた観察法と、プロのキャリアコンサルタントやコーチにセッションをしてもらう面接法があります。
もし「ひとりでやるのは大変」「途中でやめてしまった」「話を聞いて欲しい」などあればお気軽に体験カウンセリングを受けてみてくださいね。
体験カウンセリングの特典として上記のキャリアアンカー診断フォームを提供させていただいております。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!